2012年1月13日金曜日

ブラボー!エリシュカ

エリシュカ翁のおかげで、
年のはじめからチェコ音楽の名演に浸って気分は上々だが、
2つ目は、NHKホールでのN響定期。

■ラドミル・エリシュカ指揮、N響第1718回定期公演
[2012年1月13日(金) NHKホール]

  スメタナ:交響詩「ワレンシュタインの陣営」
  ヤナーチェク:シンフォニエッタ
  ドヴォルザーク:交響曲第6番

なかなか渋いプログラムで、曲目が発表された時から楽しみにしていたもの。

スメタナの「ワレンシュタインの陣営」なんて、日本じゃ滅多に聴く機会がない。
こういうプログラミングをしてくれるのも、チェコ音楽の先人たちの流れを汲む名匠だからこそ可能なわけで、チェコ大好き人間にとってはたまらない。

そのスメタナ作品。
国民音楽の元祖というよりは、リストに影響を受けたドイツ的な音楽を作っていたころの作品。
陣営の様々な情景が目に浮かぶような、解りやすい音楽だ。

続く「シンフォニエッタ」は、ヤナーチェクの“孫弟子”エリシュカ翁の細かく丁寧な音楽づくりが感じられる名演!
冒頭のバンダの音からして、中欧の小都市ブルノの町の空気が感じられるような、翳りと活力の入り混じった素晴らしい響きを醸し出し、一気にヤナーチェクの音の世界に引き込まれていく。
音楽の息遣いや音響世界が独特な、“モラヴィア的風土”が存分に堪能できた。

休憩後のドヴォルザークの交響曲第6番は、チェコの牧歌的な雰囲気が感じられる名曲。ボヘミアの自然や民俗の温もり、人々の生活の喜びが感じられる。ドヴォルザークの交響曲の中でも、個人的には一番好きな曲だ。
こちらも素晴らしい演奏。

エリシュカ翁の信念に満ちた的確な指揮とオーラで、チェコ音楽の幸福感に包まれた一夜。
プログラムの渋さもあって、客席は満席とは言えなかったが、演奏後は盛大なBravo!と拍手。
マエストロも満足そう。

この先、可能な限り何度も来日して、
チェコ音楽の真髄を披露してほしいマエストロだ。

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