2011年9月11日日曜日

Bravissimo!ブロムシュテットの「新世界」

■ブロムシュテット指揮、N響定期
[2011年9月11日(日) NHKホール]

NHKホールではオーケストラと一体となれないもどかしさをいつも感じていたが、今日は音楽がなんとも絶妙なバランスで心地よく響き、心躍る感動的な体験ができた。

それもこれも、ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮のおかげ。
このマエストロ、N響を振り始めたころは、正直言ってあまり好きなタイプじゃなかったが、ここ2~3年の来演で、こりゃやはり只者ではないぞ、と(遅ればせながら)感心&注目しはじめた次第。

今回は、「新世界」(Aプロ)、「チャイ5」(Cプロ)、「未完成」(Bプロ)・・・と、名曲中の名曲を並べた9月定期シリーズだが、今日の「新世界交響曲」なんか、これほど各セクションがバランス良く有機的に響き、音楽そのものに素直に感じ入ることができる、まさに「名演!」だった。
手あかのつくほどやりつくされたような名曲をここまで料理し、しかも作為的なものを何も感じさせず、音楽そのものに内在する芸術的説得力だけで勝負する・・・こうした演奏芸術を実現できるのは、真の巨匠の証!

マエストロ・ブロムシュテットは、今年御歳84歳。
でもちっともよぼよぼしていない。むしろ元気ハツラツ。
テンポだって緩まないし、音楽の造りが堅牢そのもの。
この先まだまだ何回も来日してもらって、「実のある」音楽を聴かせてほしいものである。

プログラム前半は、竹澤恭子をソリストに迎えて、シベリウスのヴァイオリン協奏曲。
オケの確固とした音楽の上に、ソリストのパッションがしっかりと乗って、見事な演奏!
(当初のソリストは、レオニダス・カヴァコス。病気でキャンセルだとか・・・)

それにしても、演奏がいいと、客席の雰囲気も良くなるもんだ。
今日は、不注意な雑音(クシャミの暴発とか、飴の袋を破るカシャカシャ音とか、居眠りしててプログラムやチラシをバサッと落とす音・・・)がほとんどなく、舞台と客席が「音楽」を共有し体感している心地よい空気が感じられた。

すべての点で、Bravissimo!な演奏会でした。

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