■METライヴビューイング「西部の娘」
[2011年1月29日(土) 新宿ピカデリー]
NYのメトロポリタン歌劇場が100年前に初演した「西部の娘」。
その初演百周年を記念しての上演。
初演の指揮はトスカニーニ。テノールはカルーソー。作曲者のプッチーニも立ち会ったとか。
これこそ「歴史」というもんだ。
今回、主役のミニーはデボラ・ヴォイト、相手役のディック・ジョンソン実は盗賊ラメレスはマリチェロ・ジョルダーニ、保安官ジャック・ランスはルチオ・ガッロ。
指揮は、ニコラ・ルイゾッティ。
開拓時代の西部の荒くれ男どもの世界が忠実に再現されている。
そして、そんな荒くれどもの中にも、ホームシックにかかる若者がいて、故郷に帰る彼に仲間がカンパをする。そんな心やさしいシーンがあったりして、人間ドラマの厚みみたいなものが感じられる。
こういう変な読み替えをしない、原曲・原作に忠実な演出でオペラに接すると、本筋を支える細部の人物描写や情景などがいろいろと見えてきて面白い。
舞台美術も、舞台の上下よりも奥行きを活用した空間。
酒場の二階や首つり台などの高低差も活用して、とにかく空間をダイナミックに見せる。
この西部の酒場や町に、男声合唱の荒くれ男どもが動き回って、ボリューム感が自然に出ている。
いつものことながら、METの量的な組織力にはBravi!
ひとつだけ気になった点・・・。
聖書を読むシーンで、デボラ・ヴォイト扮するミニーが眼鏡をかけるのはいかがなものかな???
キスもしたことのない「娘」のはずなのに、あれじゃ老眼鏡にしか見えない。
当然のことながら、眼鏡を小道具で使うということは、ミニーは「近眼」(or遠視?)という設定なんだろうが、その「演出」が裏目に出てしまったなぁ。

0 件のコメント:
コメントを投稿