2010年12月7日火曜日

懐かしのメノッティ

■「アマールと夜の訪問者」&クリスマス・オペラコンサート
[2010年12月7日(火) 四谷区民ホール]

師走の一夜、二期会のメンバーで構成される「二期会マイスタージンガー」の演奏会に出かけた。第一部は、ジャン・カルロ・メノッティ台本&作曲によるオペラ「アマールと夜の訪問者」。第二部がミュージカルやオペラの名曲とクリスマス・ソングで構成。

メノッティというと、はるか昔、クラシックのコンサート通いを始めた頃、メノッティ自身が来日して「領事」、「電話」&「霊媒」の3作を演出・上演するという「メノッティ・フェスティバル」なる催しがあって、「領事」公演の方に出かけたことがある。当時は、メノッティなんて作曲者のことは全然知らなかったが、まだ来日演奏家の数もそんなに多くなかった頃のこと、作曲者自身が来て自作を演出する、ということにピーンと反応したものだ。

高校の図書館の限られた資料の中からメノッティのことを調べ、わくわくしながら早めに会場の東京文化会館へ。4階席で一生懸命パンフレットの解説を読んでいると、やがて開演5分前のベル。下の客席を見て愕然とした。客がいない!不入りというかガラガラというか・・・・客がまばらなのだ。これには正直言って大ショックだった。

作曲者自身が来日ってことは、言ってみれば「現代音楽」。それも、今ほどオペラの聴衆も多くない。主催者も大変だったのだろう。因みに、藤原歌劇団の公演でした。

「領事」は、東西冷戦時代、体制の中での市民の悲劇を描いた暗いドラマだが、「アマール~」は東方三賢人の旅の途中の一夜、貧しい母子に起こった奇跡を描いた、心温まるクリスマス物オペラ。子供向きにテレビ・オペラとして作曲された。音楽はどれも耳に心地よいメロディにあふれ、聴きやすい。メノッティという人、さすがイタリア人らしく、音楽の土台に「歌」がしっかりとあるのだろう。

今回の公演は、小規模なホールで、簡単な道具と簡素な照明、ピアノ伴奏での上演だった。作品の規模も舞台装置も小規模なだけに、演出面でしっかりとした練り込み作業をして(・・・つまり、演出家をきちんと立てて)上演したら、もっと感動的な舞台になったのに、と思った。足の悪いアマール少年に奇跡が起こる瞬間なんか、このオペラのクライマックスなのだから・・・・。

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