2010年11月9日火曜日

日本でもMET新シーズン開幕!

■METライブビューイング「ラインの黄金」
[2010年11月8日(月) 新宿ピカデリー]

さぁて、今シーズンもいよいよ始まりました!
ニューヨークはメトロポリタン・オペラのライブビューイング。
その“開幕作品”は、ワーグナーの「ラインの黄金」。
演出は、ロベール・ルパージュだ。

何列にも連なった細長く巨大な特設床を回転させて、空間や背景を自在に変化させていく。
そして、その床でできた急勾配の斜面を、ワイヤーを装着した出演者が登ったり降りたりする。
シルク・ドゥ・ソレイユで培った演出手法を存分にオペラの世界でも活用し、ワーグナーの楽劇の神話世界を大胆に造形してくれている。
こんなことができるのも、組織力・経済力に優れたMETならではのことだろう。

とかくワーグナーの楽劇というと、歌手が延々と歌うばかりで、舞台の見た目がちっとも変化しないという印象がある。しかし、ルパージュの大胆な舞台機構による演出では、空間の壮大さが効果的に出て、観ていて飽きなかった。
ただし、METではこの舞台装置で「指輪」4作を2シーズンかけて新制作するそうな。
2本目、3本目と進むにつれて、このスペクタクル性にこちらの感性が慣れてしまって、飽きがこなければいいのだけれど・・・。

「ラインの黄金」は、「ニーベルングの指輪」4部作の『序夜』ということで、休憩なしの2時間半。
さすがに途中、気が遠くなることが何度かあったっけ・・・。
ワーグナーの舞台作品を丸ごと許容できる体力・気力というものは、やはり特殊な才能とか嗜好性とかなのだろうか。
観終わって、本当に疲れ果てました。

指揮は、音楽監督のジェイムズ・レヴァイン。
腰の調子が悪いらしく、カーテンコールでも舞台中央まで進めないのが、何となく痛々しかった。
もっとも、傾斜のついた舞台じゃ、危ないけどね・・・。

ヴォータン役のブリン・ターフェルが、堂々とした体格と歌唱で立派。
アルベルヒ役のエリック・オーウェンズもなかなかの熱演。
ローゲ役のリチャード・クロフトに、カーテンコールでブーイングが飛んでいたのは、なぜだろう?

巨大なワーグナー歌手たちとスペクタクルな舞台で、神々や巨人族の神話世界にどっぷりつかることができました。

次は、ロシア物でムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」。これも体力勝負だぞ。

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