2010年10月11日月曜日

「秘密諜報員ベートーヴェン」

いやあ、何とも面白い本に出会ったものだ。

本屋でタイトルを見た瞬間、ワクワク感がスタート!
だって、あのベートーヴェンが秘密諜報員、つまりスパイだよ。
これはもう買って読むしかない。

内容は、ベートーヴェンの有名な「不滅の恋人への手紙」の検証。

これまで、ベートーヴェンは、醜男で気難しくて、生涯独身で女性にはとんと縁がない武骨者というイメージが強く、ひたすら音楽に打ちこんでいたようなイメージがあったのだが、この本は見事にそのイメージを吹き払ってくれた。

時は1812年。
そう、あのチャイコフスキーの大序曲「1812年」でも描かれている、ナポレオンのロシア遠征の年。

ベートーヴェンは、改革派の文化人として、ナポレオン支持の改革派と旧体制派の暗闘が繰り広げられていたウィーンやボヘミアで、見事スパイ活動をしていたというのだ。

さっぱり要領を得ない内容の「不滅の恋人」へのラブレターを、検閲の目をくらませるための暗号文だったという仮説を立て、ベートーヴェン本人や周囲の人々、社会の動きを検証していく。

サスペンス・ドラマのようで、一気に読み切ってしまった。

音楽家は芸術に全身全霊を打ち込んで・・・なんて、なんだか嘘くさい。
芸術家だって霞を食って生きているわかじゃないんだから・・・と思っていたが、まさにこの本を読んだら、膝をポンを打ちたくなるほど納得!
ベートーヴェン先生、音楽家である以前に、しっかりと時代の人として社会生活をしていたのだった。
この本を読んで、ベートーヴェンの音楽を聴きなおすと、それはそれは新鮮に聴こえること間違いなしです!

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